ー 黄綬褒章の受章おめでとうございます。お知らせを受けた際のお気持ちをお聞かせください。
平成最後の年に、現代の名工の表彰を受けました。いつか黄綬褒章を頂けるとは聴いていましたが、実際に内閣府から内定通知を頂いた時は、理容師として50年以上一筋に働いてきた事などが走馬灯の様に思い出され「嬉しかった」、本当に頑張ってよかったと想いました。
ー 理容師として、大切にし続けていることはありますか?
仕事は練習しなければ身に付かない、また練習は嘘をつかない、を実感しています。
お客様に満足していただくには、一人一人に対して喜んでいただくため常に感性を磨くことです。
ー お客様とのやり取りで、何か印象深いエピソードがありましたら教えてください。
現在まで沢山のお客様と接して、教えていただく事がありました。
私が40歳の頃、とある奥様からのお電話で「主人が残り僅かの命で、宇佐美に調髪して欲しいと言っている」と。
病院から車で来られ数日後に・・・。沢山の喜びと、沢山の思い出があります。
ー 後に続く方々の育成へもお力を入れているかと思います。どのようなことを彼らに伝えたいですか?
沢山の弟子がいますが、「技と心を伝えたい」が本心です。
父親からの教えで、義理を欠くな・恥を欠くな・情けを欠くな。
卒業する子達に伝えています。
ー 最近、街ゆく人達のお洒落やかっこよさについて、何か感じる事はありますか?
髪型は個性の表現だと思います。また意志や感情も込められているのでしょう。
ならば皆が同じ位の意識を、文化や歴史を知る意識を持って欲しいですね。
ー 今後手がけていきたいこと、お客様へのメッセージをお願いいたします。
美と健康を地域社会に貢献したいと共に、この様な素晴らしい黄綬褒章を受章した事に、感謝をお伝えしたいと想います。
昭和23年生まれ、横浜市出身。父も理容師、幼い頃から家業を手伝うことが日課だった。
28歳でメンズビューティー・ウサミ開店。理容師、管理理容師、職業訓練指導員。
全国理容生活衛生同業者組合連合会などの講師、理容師実技試験委員、国内の理容競技大会の審査員、技能五輪日本選手強化委員、技能五輪国際大会(イギリス・ロンドン)の審査員などを歴任。
横浜マイスターとして認定。平成30年 現代の名工として表彰。
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